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粉砕機の限界

それ故に、原油の寿命があと40年しかないといって、40年後の2048年に原油が突然に地球トから消えてしまうのではなく、開発技術の進歩によって、原油はまだまだ発見される可能性を秘めている。
原油、石油、ガソリン何がどう違うのか?さて、原油と石油との用語の違いであるが、石油とは読者が意識せずに使っているように原油やガソリンを含めた液体の炭化水素の総称である。
つまり、常温・常圧で液体であり、火をつければ燃焼する炭素と水素の化合物はすべて”石油”である。
そのうち油田から生産される天然の液体炭化水素を原油という。
しかし、同じ原油といっても価値が高い輸送用燃料であるガソリンやジェット燃料などの軽い油が採取できる割合(これを得率という)が高いかどうかで異なる。
得率が高い軽質油と、重油などの重い油が採取できる割合が高い重質油、さらに含まれている硫黄分によって高硫黄原油、低硫黄原油などに分けられる。
新聞で目にする米国標準油種であるWTI原油は軽質・低硫黄原油の代表であり、口本が一番多く輸入している中東産原油は重質・高硫黄原油の代表である。
一般的に軽質油の値段が高く、重質油の値段は安いのである。
では、私たちが日常的に接しているガソリンや灯油と原油との関係は、どうであろうか。
通常、原油は、そのままでは燃料として利用することはできない。
そこで、トッパー(常圧蒸留装置)とよばれる巨大な反応塔に原油を注入し、下から暖めて蒸留する。
軽い成分(融点が低いこと)からトッパーを上昇していき、ガソリン、ナフサ、灯油、軽油、重油、アスファルトの順序で石油製品が誕生する。
つまり、原油とガソリンの関係は原料と製品の関係であり、そのすべてを総称したものが石油である。
石油以外の輸送用燃料はない石油の利点は、なんといっても液体であるということだ。
読者の中にも石油ファンーヒーターを利用している方がいると思うが、赤いポリエチレンのタンクに入れて簡単に心持ち運びができ、燃料の注入も容易である。
しかも、ノズルを調節することによって、火力を強めたり、弱めたりすることが簡単にできる。
発電所の発電機は、原子力をはじめ石炭、天然ガス、風力などさまざまな子不ルギーの利用が可能であるが、現在、人類が持っている技術では、自動車や飛行機といった輸送用機械の燃料は石油以外にはない。
実際、IEA(国際エネルギー機関)は石油危機以降、石油を火力発電の燃料に利川することを制限している。
しかし、石炭ジェット機や、原子力自動車などというものは、現在の人類の技術では作れない。
読者は「なんだ、そんなの当たり前の話ではないか」と思われるかもしれない。
しかし、飛行機や自動車が石油でしか動かないということは、石油の千不ルギーとしての重要性を端的に物語っている。
つまり、私たちが通勤や買い物、海外旅行に行く場合に、石油はなくてはならないものであると同時に、ジェット戦闘機、戦車などの近代戦争遂行に必要な武器にとっても石油はなくてはならないものなのである。
イラク戦争は、別名「石油のための戦争」と言われた。
米国が中東地域の石油を安定的に確保するために戦争を行ったのである。
その戦争で使用された戦車や、F-15ジェット戦闘機も石油がなければ、ただの鉄の塊である。
かつて、第一次世界大戦時のフランスの宰相クレマンソーは「石油の滴は、血の一滴」と語り、国家存立になくてはならない戦略物資と位置づけた。
これはまさに石油の重要さを物語る名言である。
日本も太平洋戦争で米国と戦った理由は、日本の中国侵略に対する制裁として、米国が日本への石油の輸出を停111したからである。
日本は死中に活を求めて、インドネシアの石油利権獲得を目的に米国との戦争に踏み切った。
当時の日本の石油備蓄量は海軍の軍艦、戦闘機の2年分しかなかった。
石油資源が国内にまったくない資源小国日本の悲哀があったのだ。
最初は厄介者たったガソリンでは、石油製品の一つであるガソリンとは何であろうか。
ガソリンは原油を蒸留した場合に一番上に上昇してくる一番軽い揮発油であり、無色・透明の液体である。
ただ、本来、灯油などと混同しないように、あえてオレンジ色に着色している。
19世紀の石油産業誕生期には、ガソリンは爆発しやすく、扱いにくい厄介者であった。
そのため、石油の最初の利用法はランプの燃料であった。
当時は、鯨油などを利用し、臭いも強く、煙も出た。
しかし、灯油は煙も出さず、無臭であることから、ランプの燃料として、鯨油や家畜の脂などを駆逐した。
その後、1886年にドイツのゴットフリープーダイムラーとカールーペンツ(独メルセデス・必ベンツの創始者)がガソリンエンジンの開発に成功し、さらに1908年に米国のヘンリー・フォードがT型フォードという安くて頑丈な大衆車の開発に成功。
世界にモータリゼーション(自動車の大衆化)の波が押し寄せたことで、ガソリンの利用価値が一気に高まったのである。
ガソリンエンジンの構造は、開発されてから100年以上が経った今も基本的には変わらず、ガソリンは自動車やプロペラ機などの貴重な燃料として利用されている。
ガソリン価格が高騰ガソリンは、これまで述べてきたように。
原油を採取し、それを精製して製造する。
そのため、ガソリン価格は変動費(原油調達コスト十原油輸送費十精製コスト十物流コスト十販売コスト)に左右される。
そのため、現在のように原油価格がレギュラーガソリンの店頭価格9倍にも高騰すると、当然のことながらガソリン価格は上昇する。
日本でも原油価格の高騰に伴うコスト増加によって、レギュラーガソリンの販売価格はIu当たり155円と湾岸戦争以来の16年ぶりの高値を記録し、国民の財布を直撃している。
そのため、06年の日本のガソリン販売量は石油危機以来、34年ぶりに減少している。
しかし、日本のガソリン価格が高いのは、原油価格が高いことだけが理由ではない。
日本人の「常識」ではガソリン価格は1リットル当たり100円~120円というところであろう。
しかし、米国のガソリン価格は少し前までI耀当たり1/~2/に過ぎない。
これを、日本円に換算すると1リットル当たり30円~60円というのか米国人の「常識」である。
これほどまでに日本と米国のガソリン価格が異なるのはなぜか。
詳しい説明は後に譲るとして、簡単に答えだけを説明すれば、日本の法外なガソリン税に焦点が絞られる。
90年代初頭のバブル時代に東京とニューヨークの物価が余りに異なり、その内外価格差が国民的な問題となった。
政府の調査によると、ガソリンはニューヨークの3倍、ビールも3倍、ゴルフのプレー代に至っては6倍にも達していた。
気づかないうちに、日本人は高いものを買わされていたのである。
しかし、実はその高いガソリンやビールの価格の半分は税金であるということを知らされると、驚かれる読者も多いであろう。
石油関係団体の調査によると現在も、ガソリン、ビール、タバコという日常ありふれた製品の値段の半分は税金なのである。
どういう理由でガソリンにそれだけの税金がかけられるようになったのか、ガソリン価格のコストとなる原油価格はどのようにして決まるのか、今後の原油価格はどのように動いていくのか、本書ではそうしたさまざまな疑って交通渋滞が慢性化している。

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